1957年創業、元祖タイスキの人気店

※本記事は、2008年10月発行「GLOBAL Angle Vol.31」に筆者が寄稿した記事を再掲載したものです。内容は掲載当時のものです。

Vol.31 赴任者・出張者のための世界のレストランガイド

タイ

1957年創業、元祖タイスキの人気店

[コカレストラン]

バンコク出張者が口々に賛辞を贈るタイの一番の楽しみは、食の選択の豊富さと旨さでしょう。
バンコクの街中には、世界中からの観光客と出張者があふれ、彼らの舌を唸らせる料理店が腕を競っています。
人口600万人を擁するタイ王国の首都バンコクは、東南アジアの中心としても機能し、首都空港スワンナプームの年間利用者数は約4,200万人。
2006年度約3,500万人の成田のそれを遥かにしのぎます。

今回ご紹介するのは、「タイスキ」で有名なコカレストラン。

バンコク中心部のシーロム通りというビジネス街に程近く、交通の便の良いこの店には、毎日多くの日本人観光客や駐在員で大繁盛しています。
2階、3階以上には大小の個室があり、接待にも活用可能です。
タイを訪れたことがなくても、「タイスキ」という料理名を耳にしたことのある方は多いのではないでしょうか。
熱々の鍋に、シーフードや肉・魚団子、きのこや野菜を放り込み、独特の辛いタレにつけて食するいわば“タイ風しゃぶしゃぶ”とも言える「タイスキ」は、この店が発祥です。
尚、タイスキ以外にも一品料理が楽しめます。

バンコクはその成り立ちの歴史から、華南からの移民を多く受け入れ、潮州系だけでも100万人以上がタイ人と同化しています。
コカレストランの創業者、シーチャイ、パッタマー夫妻も華南からの移民でした。
彼らは、バンコクで出会い結婚し、1957年に、20席の小さな広東料理店を創業。
1年後には現在の本店の場所に150席の最初のコカレストランを開店しました。
“コカ”は、北京語でおいしいという意味の“可口”(クーコー)から取ったとか。

タイ料理の歴史に名を残すことになった「スキ」は、当初は北京語の“火鍋”から「フォグォ」という名前で出していました。
熱い国で鍋は売れないだろうと、周りから反対されたそうですが、これまで大皿だった料理を、小皿に変えて、好きな具材を食べたいだけ注文できるようにしたのと、独特のタレがヒットして大繁盛。
その後、もっと多くの人に知ってもらおうと、当時世界的にヒットしていた坂本九の「スキヤキ(上を向いて歩こう)」からヒントを得て「フォグォ」を「スキ」に変更し、新しいタイ料理のジャンルとして「タイスキ」を確立しました。

シーチャイ氏の息子の代になってからは、シンガポールを手始めに日本へも「コカレストラン」を進出させ、高級タイ料理店「マンゴーツリー」など「タイスキ」以外のジャンルも展開し国際的な企業に発展しています。

住所: 8 Soi Tantawan, Surawong Rd., Surawong,
Bangrak, Bangkok
Tel: 0-2236-0107

2008.10 GLOBAL Angle 27